読書録

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『「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法』 小林公夫 著

「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法 (PHP新書)

「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法 (PHP新書)

本著のタイトル通りのことができれば良いのだろうけど、なかなかそうはいかないのが現実。

入ったばかりの高校でも、将来を展望した進路を考えて、大学やコースを選び受験に臨むように指導しているのは、「明確な目標を設定してそれに向かって熱中し頑張ること」が、重要だと認識しているからだろう。
ただ、「モラトリアム人間」という言葉が流行った自分の若い頃を思い起こすと、こんなに早い時期に目標は定まるものだろうか、という気がする。文系か理系かを決めたのも高3になってからだし、仕事にいたっては卒業する年次だったわけで、いろいろもがきながらやってきた気がする。逆に、就職を考えながら、自分は何がしたいのだろうと自問して探っていっただけに、この目標設定というのが、論理としてはわかるのだけれど、どこか違和感があることも否定できない。

本著の最後の方に、がんで亡くなった受験生の話と「名言」が紹介されているが、これはまさにその通りで、日常の喧騒の中で忘れがちになってしまうのだけれど、フランクルの「夜と霧」を読んで思う実感とも通じ、生きていけることに喜びを感じ、さまざまな面で努力していかなければならないと思う。



p62:勉強には明確な目標・動機が必要 1:受け身のままでは、長期にわたる勉強は継続できない。 2:明確な目標、目的が定まれば、人は想像以上の能力を発揮する。

p66:「できる子」の親は、教えないで伸ばす傾向にあるのです。

p89:ただ、ひとつだけ言っているのは、「社会から必要とされる人になりなさい」というこの一言です。

p127:「できる子」と「できない子」
の実例から、両者を分けているものが、「能動性」「継続性」「粘着性」「論理性」であることが、うすうすおわかりいただけだでしょう。

p212:弱点があれば工夫して補強する。そのためには日常生活を通して客観的に子供を観察する目が必要です。それができるのは親をおいて他にはありません。

p214:一般の人よりも上を目指そうというとき、人と同じ努力ではその目標を達成できません。

p238:「学力がある」「能力が高い」ということ以上に重要な事柄として、ここまで「正直である」こと、「社会性を育む」こと、という二つの要素をお話してきましたが、三つ目に重要な要素は、自分の興味あること、目標に向かい熱中できるかということです。

p242:(医学部を再受験するために頑張っていた大学生が、がんで半年の命と宣告され、生きていることの意義、学べることの幸福などが身にしみてわかった)

p244:(知人から教えられた名言)「あなたが虚しく生きた今日は、昨日亡くなった人があれほど生きたいと願った明日」→”無為に時を過ごせば、限りある人生はさらに短いものになる”その日から、私は努めてそう考えるようにしています。

{記入は15夜}