読書録

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600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス (角川SSC新書)作者: 上阪徹出版社/メーカー: 角川SSコミュニケーションズ発売日: 2009/05/07メディア: 新書購入: 20人 クリック: 253回この商品を含むブログ (105件) を見る

スーパーで勝った特売品の野菜や肉などはあるのに、組み合わせたら何を作ることができるのか、子どものお弁当や夜の料理がいつも同じではかわいそうだし、と思って、パソコンで検索して出てくるのが、このクックパッドで、しっかり会員になって利用させてもらっているが、この本を読んで、なるほど支持されている理由がよくわかった。

レシピ本では、一種類ぐらいの作り方しか出てこないけど、このサイトを除けば、いくつか種類があって、それをちょっと変形させて組み合わせても、まあおいしいかな、なんて想像ができるのだ。

ここまで成長するまで、いろいろ紆余曲折あったようだけど、確かな技術に裏打ちされ、徹底したユーザー志向、ささいなことでも改修していく割れ窓を残さない手法、謙虚さ、働きやすい職場を作る努力、いろいろ参考になるところがある。

絶対成功する秘訣が「成功するまでやれば成功する」とアドバイスを受けた話も、面白かった。

理念は、「毎日の料理を楽しみにすることで、心からの笑顔を増やす」で、「毎日の料理が楽しみになる」「ナンバーワンになる」「儲かる」の3つが得られるものしか絶対に手を出さないのだという。(p28)

ノー残業手当というのも発想がいいと思う。残業を抑えられたら報償5万円が出るなど、残業しない方が得をするように設定しているという。モチベーションが大事なのではなく、個人がやりたいこと、得意なこと、給料が上がること、この3つが重なる場所に役割を持てるかどうかがポイントだという考えも、直近に読んだ職業の話とも関連して、良いあり方だと思う。

著者があとがきに、自己実現や自分探しの職業ではなく、何のためかを考えたら他者との関わり、世の中や社会との関わりで、誰かのために、何かのために仕事をすることの大切さを説いているが、これも同意。そう考えれば、やりがいもまたある。


(扉ー要旨)
1998年に始まったクックパッドのレシピ検索サービスは、今や600万人以上が利用する巨大サイトに成長した。一般のユーザーがレシピを検索するだけでなく、投稿して自分のレシピを公開することもできるのが大きな魅力。特に若い女性の利用が目立ち、30代では4人に1人がユーザーという。レシピ情報は今やどこでも手に入る中、何故このような人気を博したのか?運営は?収益構造は?意外にも男性には知られていないこのサイトの秘密に迫り、新し
いビジネスのあり方を探る。


(目次ー内容)
序章 女性なら知っている。料理サイト「クックパッド」;

第1章 就職を選ばなかった男が、辿りついた目標;

第2章 クックパッドは、なぜ「女心」をつかんだのか;

第3章 細やかなサービスを実現するのは、テクノロジー

第4章 広告を見た人から「ありがとう」といわれるサイト;

第5章 六〇〇万人を呼び込む「経営」と「マネジメント」

{図書館で借り12/19読了、記入は23}