読書録

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『「職場うつ」の正体』 広野穣 著

職場うつの正体

職場うつの正体

「職場の<うつ>は、上下関係の病気→その病原菌は、相手を傷つける言葉だ」と冒頭にあるように、言葉の要素がいかに重いか、本書を読んで納得するところが多々あった。
図表などを駆使し、列挙方式で俯瞰させる本の作りは、わかりやすい一方で、受験勉強でもするのではないかという錯覚にもとらわれそうになる。
いずれにせよ、言葉や接し方は十分、留意しておかなければならない。



(目次-引用)
Part1 言葉が与えるストレスと<うつ>対策
p20:社会のいたるところのシーンで<うつ>が増加しているのは、「道具や手段ではなく人としてつき合ってください、扱ってください」という内なる叫びを示しているのです。
p32:相手を信頼すること。同等の関係であることを心がけること。意見は差し挟まず、相づちを打ちながら、黙って聞くことを心がけたこと。危機上手であるための極意も教えてくれています。
p50:うつ傾向の観察診断シート


Part2 人を<うつ>に追い込む言葉と話し方
p73:「断定」とは「勝手な思い込み」を重ねて自分の心を縛ることでもある。
p76:「威圧」すれば精神が壊れていく。
p88:どのようなことも断定せず、自分の判断基準が、常に相対的なものでしかないことを認識する。
p94:どのような状況でも絶対的、全面的否定表現は用いない。


Part3 人を<うつ>から救う言葉と話し方
p144:語りかけで重要なのは、「いたわり」と「ねぎらい」です。⇒「相手の苦労を慰めること」「苦労したことに感謝する」に要約される。
p145:「聞いてもらえる」「わかってもらえる」喜びが、メンタルヘルス・ケアの特効薬である。
p150:リーダーシップを育てる話法・・「私たち自身」は責任の所在と意思の強さを表す
p181:正しいほめ言葉17の基本原則・・事実に基づき、劣等比較ではなく優等比較だけを用い、誇張しない・・
p185:言ってはいけないNGワード・・受容欲求(負けるな)、不安(大丈夫か)、偏見、怠惰(確かか)、現実拒否、受動的態度、失敗恐怖、非難、欲求不満、憂うつ
p188:上司先輩のもう一つのテーマは「絆」・・共に働く者の「心の支柱」になりうる

{フォーラムで借り9/7読了、記入は10、23内容補足}