読書録

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『こんなに使える経済学』 大竹文雄 編

こんなに使える経済学―肥満から出世まで (ちくま新書)

こんなに使える経済学―肥満から出世まで (ちくま新書)

扉にもあるように、これまでの知識からはおやっと思う内容が結構あったが、
行動科学的に実験結果をもとににしたデータを示されると、なるほどとも思う。
総選挙の結果いかんによっては、政権交代もありうる状況のなかで、
経済をどう舵取りしていくか、本書で得られた視点も参考にしながら考えたい。




(扉)
経済学は一体なんの役に立つのか?経済学的な考え方を身につければ、肥満やタバコ中毒、出世や談合、耐震偽装といった問題を、これまでとはまったく異なる視点で見ることができるようになる。本書は身近な話やだれもが知るような話題を取り上げ、それを経済学の視点で分かりやすく論じており、読み進めるうちに経済学のエッセンスが理解できるようになる入門書である。


(目次-引用)
序 「経済学は役立たず」は本当か;
p11:インセンティブに基づいて行動するという点を広く解釈して、さまざまな対象に応用することができるようになることこそ、経済学を学ぶ本当の意味がある。


第1章 なぜあなたは太り、あの人はやせるのか;
p35:せっかちさの程度は、所得や幸福度が高いほど低くなる傾向がある。
p44:テキサス大学のハマメッシュ教授らの研究では容姿の良さによってもたらされる賃金の割増分「ビューティー・プレミアム」が十分に大きいことが明らかにされている。


第2章 教師の質はなぜ低下したのか;
p57:生まれ月による学歴差の存在はほぼ確実にいえる。(早生まれは学力や最終学歴で不利)
p75:女性の雇用機会の改善が都市部でより急速に進んだことが、都市部の女性教員の質の低下を招き、教育の質の低下を深刻化させたと推測できる。


第3章 セット販売商品はお買い得か;
p82:多く売るほど儲かるようなものの場合、バンドリングする商品を増やすほど企業が有利になることを示した。商品の数を増やせば増やすこど、消費者の支払い意思額のバラツキは収束し、平均に近づくのである。←通販TVなどはこれか、という印象。


第4章 銀行はなぜ担保を取るのか;
p131:「情報の非対称性」の存在により、担保があれば、企業が銀行からの借入金の一部を着服する誘因は削がれる。


第5章 お金の節約が効率を悪化させる;
p166:各個人が一斉に節約すれば、全員が豊かになるどころかますます貧しくなる


第6章 解雇規制は労働者を守ったのか
p177:「コースの定理

{図書館から借り8/20読了、記入は26}