雇用はなぜ壊れたのか―会社の論理vs.労働者の論理 (ちくま新書)
- 作者: 大内伸哉
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/04
- メディア: 新書
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この本を読むと、今の自分は救いようがないかなあ、なんて感じてしまう。ちゃんとした専門性は身につけられないまま、新たな部署で求められる能力にも疑問を感じ、その能力とは基本的な文章力や話術であったり、なんでこんなにダメなんだろうと落ち込むところがある。そして、成果主義のもと、このままでは先がないなあ、なんて思えてくると、悲しくなる。これは一時的な気分なのか、これからも続くのか、時間がたてばよい方向に変わることができるのか・・・忙しすぎるとろくなことはない。。。
p129:これから社会に出ようとする若者には、真の職業人を目指せと言いたい。世間の人が、十分な報酬(謝金)を払いたくなるような専門性を身につけることを目指すべきなのである。こうした人生設計をきちんと立てて、それに向けて前向きに努力することが、」雇用社会において尊厳ある地位を保持しつつ、サバイブするために必要なことなのである。
p165:金銭的インセンティブの典型である成果主義型の給与制度は、かえって、仕事にやりがいをもったり、楽しんだりしながら働こうとする「内発的動機付け」を減少させる負の効果があるとされている。(高橋伸夫『虚妄の成果主義』日経BP社)・・懸命に働けば、次はやりがいのある仕事ができるようになるというタイプのインセンティブのほうが重要だという意見もある。・・また、仕事をする満足感とは、他人から承認されることの喜びであるという指摘もある。(今村仁司『近代の労働観』岩波新書)・・ただ、非金銭的なインセンティブが機能するためには、その前提として、長期雇用とセットになった年功賃金の存在が必要であろう。
{図書館で借り5/29読了、記入は6/13未完}