- 作者: 浅羽通明
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2004/05
- メディア: 新書
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「大東亜戦争は、欧米諸国による植民地化からアジアを解放する戦争だったから正しい。あるいは、日本人の台湾、朝鮮半島、満州へのいわゆる侵略も、各地の道路や鉄道、学校など、近代のインフラストラクチャーを整えた、文明化であったがゆえに正しい。・・名誉ある国とする積極的ナショナリズム。vs防衛的ナショナリズム:日本列島限定の「伝統」自衛主義。
ネット上では、先月、NHKで放送されたJAPANデビューをめぐって、5/16に1100人が抗議デモを行ったことが大きな話題になっているが、激しい保守系の抗議がある一方、番組を支持するブログもあり、なかなか難しい問題だが、
(扉)
近代国家日本は、いつ何のために、創られたのか。「新しい歴史教科書をつくる会」、自衛隊の海外派兵、テポドンや国際テロの脅威…。否応もなくナショナリズムを自覚せざるをえない時代状況の中にある我々が、もっとも根源的なところから問題を捉えなおすために、日本ナショナリズムの起源と諸相を十冊のテキストを手がかりとして網羅。「思想史」をいまここで使える道具箱へと変貌させる野心作。
(目次ー引用)
序章 近代と伝統―日本ナショナリズムとは何か;
だれにでも無自覚にナショナリズムはあること。
第1章 この人を見よ!―ナショナリストの肖像 石光真清『城下の人』『曠野の花』『望郷の歌』『誰のために』;
第2章 隠岐コミューンに始まる―郷土のナショナリズム 橋川文三『ナショナリズム』;
第3章 ここはお国を何百里―友情のナショナリズム 金田一春彦ほか『日本の唱歌』;
第4章 ああ、日本のどこかに―郷土のナショナリズム 志賀重昂『日本風景論』;
第5章 もののふとたおやめのあいだ―文化のナショナリズム 三宅雪嶺・芳賀矢一『日本人論』;
第6章 民族独立行動隊、前へ!―革命のナショナリズム 小熊英二『“民主”と“愛国”』;
第7章 少年よ、国家を抱け―男気のナショナリズム 本宮ひろ志『男一匹ガキ大将』;
お国のためにが、根性、正義、平和、愛 などのために変化したが、お題目になっている可能性も
第8章 近代というプロジェクトX―歴史のナショナリズム 司馬遼太郎『坂の上の雲』;
精神主義を嫌い、合理性・能力主義を評価。なぜ日露戦争では合理的だった日本軍が、大東亜戦争を起こすまでになったのかに疑問。
第9章 カイシャ・アズ・ナンバーワン―社会のナショナリズム 村上泰亮ほか『文明としてのイエ社会』;
第10章 普通の国となるとき、それは今?―軍備のナショナリズム 小沢一郎『日本改造計画』;
{図書館から借り5/18読了、記入は19作業中→20消えて失敗)