読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

『防止マニュアル』 青木孝 編 ほか

2007(平成19)年4月に改正された男女雇用機会均等法の特徴から入り、図表と色刷りでわかりやすい構成になっている。

また、パワーハラスメントについても解説しており、2006年の映画「プラダを着た悪魔」で、女性編集長がハリーポッターの最新作を手に入れろと部下に命じることが現実にあったらパワハラだ、というのは、映画がなかなか面白かっただけに、なるほどと納得したりする。
さらに、職場で上司によって行われるパワハラの類型として、スウェーデン人心理学者ハインツ・レイマンの「職場におけるいじめの5段階」を紹介し、(p136)
1.部下の自己表現を妨害する 2.部下を孤立させる 3.部下を同僚の前でこきおろす 4.仕事で部下の信頼を傷つける 5.部下の健康を危険にさらす としている。
このパワハラ問題対応に注目されている手法として、EAP従業員支援プログラムを紹介。専門の会社に委託するケースがアメリカでは多いという。

p154:には、パワハラにあわないためのヒントとして、誤解や行き違いを生まないため、ふだんからのコミュニケーションが大切になっているとしたうえで、パワハラする上司のタイプ別に対応も示唆している。
1.自信過剰タイプ(自己主張が強い)→むきになって反論ぜす、慎重に言葉を選んで話す
2.オレ様タイプ(自分のやり方に乗ってこない部下を嫌う)→理詰めで話をしない
3.皮肉屋タイプ(自分があtまがいいと思っている)→過剰に反応せず、逆に持ちあげて味方にする
4.批評家タイプ(常に批判的批判をばねにいい仕事+責任転嫁されないように根回しする
そして、ストレスに強くなることを勧める+さらっと受け流す一例「それって指導以上パワハラ未満ですね」とかわす余裕を


(目次)
第1章 セクシュアルハラスメントと改正男女雇用機会均等法(セクハラとは;改正均等法のポイント;企業のセクハラ防止義務;企業のセクハラ対策);
第2章 ケース別セクハラの基準(職場でのセクハラ例);
第3章 パワーハラスメントの基準(パワハラとは;パワハラ防止対策);
第4章 セクハラ・パワハラの予防法と被害にあったときの解決法(セクハラ・パワハラにあったら;セクハラ・パワハラの解決法);
セクシュアルハラスメントパワーハラスメントの相談先一覧

セクハラ氾濫時代サバイバルBOOK

セクハラ氾濫時代サバイバルBOOK

この本では、日本銀行京都支店での支店長によるセクハラ事件の事例について、「セクハラの被害にあった自分はこんなに苦しんでいるのに、加害者は形ばかりの処分を受け、退職金をもらい、天下り先でのうのうとしているーー判決でもこの点が考慮され、日本銀行が正しいセクハラ対応をとらなかったとして、その責任が大幅に認められることになった。(p33)
このほか、部下へのアダルトグッズお土産など、さまざまなケースが凡例とともに弁護士らしく解説されていた。
このうち、p80の宴会の席での3大セクハラとして 1.女性社員のお酌をさせる 2.カラオケでのデュエット強要、3.チークダンスを求める などは、昔は平気でやっていたような気もする・・・

{図書館から11/23借り25読了、記入は12/15}