- 作者: 養老孟司
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2005/04
- メディア: 単行本
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p21:「学習」っていうのはね、・入力と出力を繰り返し繰り返し回していくことで、脳がひとりでに「変わらない」ということだけを残していくということなんです。それがものをおおぼえる、学習する、身につくってことなんです。・・・「文武両道」「知行合一」が、脳の入出力と学習の関係。
p52:正義や秩序だけで世の中考えるの、やめたほうがいいね。・・タバコ吸わなきゃ健康になるとかいうのも、やめてほしいね・・p130:(辛抱できなくなったのは)ああすればこうなるという生活環境と関係あるでしょうね。ボタンを押せばひとりでに風呂が沸くとか、そういうことばっかりの生活をすれば、そこでは我慢をする必要なんてなくなります。
p144:ぼくの場合、なんでこんな学問、続けているかっていえば、ひとこと、自分の頭の整理をしたいということだけですよ。世界を理解しようとなんて思っていません。自分を理解しようとしているだけです。p156:機械を便利にしたら、人間は怠け者になる。我慢ができなくなる。それだけのことでしょう。
p163:せいぜい、からだ全体を使って遊ぶ、とか、働く、とか、からだを含めた「自然」と、ある程度付き合うようにもすることでしょうね。キミが、まともに育ちたいのならね。
p168:(いじめの原因)いちばん問題なのは、われわれの世界がひたすら人間関係中心になって、逃げ場が消えちゃったということでしょうね。
p210:人間がなんでもできるんだと思ったら、大まちがいなんです。おとなが自然を根こそぎにしてきた結果、こういう発想がでてきてしまうんですよ。
また、この本のシリーズでは、谷川俊太郎が4つの質問を出して著者に答えてもらっているが、養老先生の答えはユニーク。
1.何が一番大切か に 「虫の標本」、 2.誰が一番好き? に ここで聞かないで 3.何が一番いやか に 「なにか人から強制されるのはいやだね。・・あ、一番嫌いなのは、「正義」だな。4.「死んだらどこへ行きますか」に、そんなこと知らないが、オレモ知りたい、などと書いている。
{図書館で11/2借り14読了、記入は15}