読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

『内部告発と公益通報』 櫻井稔 著

内部告発と公益通報―会社のためか、社会のためか (中公新書)

内部告発と公益通報―会社のためか、社会のためか (中公新書)

最近もうなぎの産地偽装など食品をめぐる偽装が相次いでいるが、この本は、2006年4月施行の公益通報者保護法について考察を進めている。
たとえば、この法律では、通報先として、内部通報、行政機関通報(要件に真実相当性が加わる)、マスコミなど外部通報(要件として不利益な取り扱いの恐れや証拠隠滅、調査が行われないなどが加わる)の3つをあげ、要件に差をつけていることなどを優しく解説。
これを行った者に対する解雇など不利益な取り扱いを禁止するとともに、決められた法律の違反行為について労働者が行う通報に限定するという仕組みが中核(p120)

また著者は、p176で、一般人が普通に守ることのできる法律でないということは、タテマエの法律とホンネの社会ルールがかい離していることを意味し、良質な社会規範がこの社会に欠けていることを意味する。と指摘している。


{図書館で6/14借り15読了、記入は7月途中}