読書録

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『生きていくことの意味』 諸富祥彦 著

生きていくことの意味―トランスパーソナル心理学・9つのヒント (PHP新書)

生きていくことの意味―トランスパーソナル心理学・9つのヒント (PHP新書)

諸富さんの著作は、これまで『トランスパーソナル心理学入門』『孤独であるためのレッスン』『人生に意味はあるか』などすでに読み、とても辛かった時に、なんとか生きていこうかと思うようにさせてくれました。今回の本は2000年初版と比較的初期の本かもしれませんが、どんな人生にも意味があるという、ヴィクトール・フランクルの考え方の紹介(ヒント1:逆境の心理学)から始まって、最近読んだ飯田さんの論理・考え方と、トランスパーソナルの部分で似通ったところもあります。どこまで信じられるのか、微妙なところもありますが、なんとか「意味」を見つけることで、厳しい時代にも生き続けていきたいものです・・本書の章だてにあるヒントから以下。

 ヒント2:人間の生死の意味は宇宙の自己進化の中にある ケン・ウイルバーの進化する宇宙=コスモスの物語
 ヒント3:弱音を吐き、助けを求めるのも、一つの生きる能力である カウンセリングの神様、カール・ロジャースに学ぶ
 ヒント4:弱い私。ぐずな私。どんな私も大切な私 フォーカシング流うちなる自分とのつきあい方
 ヒント5:悩みや問題は人生の大切なメッセージ アーノルド・ミンデルのプロセス指向心理学 その1
 ヒント6:人間関係のトラブルはもう一人の自分の仕業 その2
 ヒント7:病気の気持ち症状の言い分に耳を傾ける
 ヒント8:昏睡状態は人生をまっとうする最後のチャンス アーノルド・ミンデルのコーマワーク
 ヒント9:この世での宿題をぜんぶすませたら、私たちは体を脱ぎ捨てる キューブラー・ロスの死の看取りに学ぶ

p43:自分のしたいことではなく、人生が自分に求めてきていることを見つけて取り組んでいけ、それが、私たちが生きる意味を実感しながら生きる道だ、とフランクルは言います。
p203:キューブラー・ロスの「死の瞬間」の中で、末期患者がその終末期に体験する心のプロセスは、?避妊と孤立 ?怒り ?取り引き ?抑うつ ?受容 の5つの段階にまとめた。その時彼女が達した結論は、「死は怖くない。死は、人生でもっともすばらしい経験にもなりうる。そうなるかどうかは、その人がどう生きたかにかかっている」ということ。
p219:ロスが言わんとしていることは・・愛する人との別れ、反省を費やしてきた仕事の失敗、リストラによる失職、不治の病、子供の病死や重い障害など・・・何か大切なものを失って、みずから死んでしまいたくなるほど辛い時。しかし、そんな時こそ実は、この上ない学びのチャンスである。その恐ろしい喪失、辛さに耐え、それでも前向きに生きていくことができるかどうか。それこそ、人生最大の試練であるとともに、最高の学びのチャンスであり、私たちはそのチャンスを生かせるかどうか、苦しみを成長の機会に転じるかどうか、試されているのである。





{図書館で2/22借り3/2読了、記入は3/8で途中}