- 作者: 海堂尊
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/11/22
- メディア: 文庫
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もっと早く読んでおくべきだった…というのが率直なところ。著者の他の作品で引用されている話が、本著を読んで、ようやくわかったところがあった。文庫版なので解説がついているが、それによると、原型は第二作のナイチンゲールの沈黙より先に出来上がっていたという。確かに、ミステリー的なストーリー展開と登場人物、舞台など考えると、頷けるところがある。また、後期高齢者医療制度が話題になっていた時代背景のもと、終末期医療の課題を取り上げた側面もあるのだろう。
余談的には、姫宮の氷姫というニックネームが、いくら口説いてもなびかないから(p115)というのは、ここが初出だっただろうか・・相方が、次はジェネラル・ルージュが順番といって文庫本版を読み始めたようだが、巻末の方には、登場人物や年表までついていたようだ。当時は単行本で読んだので、桜宮が舞台の解説本が出れば、結構、手元におきたくなるような気がする…
印象に残ったひとこと:
p56:桜宮巌雄「いいか、医学生、医学とは、屍肉を喰らって生き永らえてきたクソッタレの学問だ。そのことを忘れてはいかんよ」
{11/4-11読了、記入は同日}