読書録

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『生き方の不平等』 白波瀬佐和子 著

生き方の不平等――お互いさまの社会に向けて (岩波新書)

生き方の不平等――お互いさまの社会に向けて (岩波新書)

格差が広がる中で、富を再分配しお互いに助け合う社会にすべきと主張する。
この著者はこれまで知らなかったが、グーグルの日本語変換ですぐに出てきた。


(引用)
p200〜本書では、子ども、若者、成人、高齢者といった異なるライフステージごとに、人生のさまざまな選択肢が不条理に限定されている状況に注目して、不平等を見てきました。女だから、男だから、貧しい家に生まれたからなどという理由で、望むだけの教育を受けられないとか、希望の職業につけないというのは、不条理に他なりません。
第一章:子どもに注目・・子どもの生活水準は親の経済状況によって規定される→地域、社会といった多様な子育て主体の介入が、機会の不平等を解消するためには必要。
第二章:若者に注目・・過渡期に、一度のつまずきを将来にわたって引きずっていくことにないような制度作り。
第三章:仕事に注目・・男女間賃金格差を最優先で解消すべきで、同一労働同一賃金にそった格差の解消と平等な昇進機会の保証が男女共同参画社会の実現に必要。
第四章:高齢者の経済格差・・標準的なライフコースに沿わない場合を考慮に入れた制度設計が必要で、社会全体で支えあう世代間、世代内の再分配政策が求められる。

p221〜お互いさまの関係をどう築くか−三つの提言
1.再分配政策をいま一度見直し社会制度の中心的な制度として整備すること。
2.若年層、壮年の現役層を中心に子育て支援、就労支援などを通して社会が生活保障機能を提供することのメリットを実感してもらうこと。
3.就労を通した参加型社会の形成。
226:さまざまな状況にいる多様な人々を大切にする社会、それがお互いさまの社会です。このお互いさまの社会を実現することが、厳しいグローバル時代を生き延びる「強い社会」となっていくのです。

{7/16に6/30以来の記入、読了は7/1だったのに・・・週末利用し簡易に書まないと追いつけない}