読書録

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『がんをどう考えるか』 三橋紀夫 著

がんをどう考えるか―放射線治療医からの提言 (新潮新書)

がんをどう考えるか―放射線治療医からの提言 (新潮新書)

「がんと仲良く生きたらどうかと思うのです(p9)」というように、放射線腫瘍医として『がん治療』について提言している。がんのメカニズムや治療方法について詳しく書いてあり、若干難しい面もあったが、著者の思いはよく伝わってきた。全摘して予後の生活を苦しむよりも、よりよい生き方ができるよう考える、というのが今後の方向なのだろうと思う。自分の価値観をしっかり持って、治療方法を自ら選択していく必要がある。それにしても、さまざまな『がん』があり、多くの人が苦しまなければならないこの状況は、なんとか改善に向け、動き出してほほしいと思う。


(扉)
がんの最善治療とは何か?医療技術が日進月歩で進化を遂げる一方で、氾濫、錯綜する情報とどう向き合えばいいのか…。専門分野に特化することなく、がんの生態を最も熟知する立場である放射線腫瘍医が、がん発生のメカニズム最先端の治療法、治療に対する考え方までを、わかりやすく、そして大胆に教える。手術で“排除”するのでも、抗がん剤で“叩く”のでもない、“共存”の道とは―。


(目次ー引用)
第1章 がんとは何か(1発生のメカニズム;2がんの種類;3発生率と治癒率への疑問);
第2章 がん治療の現状(1がん治療の考え方;2局所療法と全身療法;3集学的治療は本当に効くか;4「効果判定」の真偽;5医師と患者の信頼関);
第3章 切らずに治す放射線治療の最前線(1放射線治療の原理;2原則と目的、そして有害事象;3疾患ごとの治療の実際);
第4章 進化を遂げる放射線治療のこれから(1高精度放射線治療;2重粒子線治療と硼素中性子捕捉療法;3高線量率照射;4放射性同位元素で標識したモノクローナル抗体治療;5分子生物学放射線治療への寄与;6正常組織防護のためのアプローチ;7温熱療法との併用による増感効果;8分子イメージングの開発;9ゲノム解析で研究の進む究極の治療法)

{地区センターから3/28借り4/6読了、記入も同日}