読書録

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『通りすがりのあなた』 はあちゅう 著

  帯に「名付けられない人間関係を描く小説集」とあり、

通りすがりのあなた (講談社文庫)

通りすがりのあなた (講談社文庫)

 

  

通りすがりのあなた

通りすがりのあなた

  • 作者:はあちゅう
  • 発売日: 2017/09/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 発刊した講談社のサイト↓に読者投票などもあり。1位は、『妖精がいた夜』

bookclub.kodansha.co.jp

 本書を読みたいと思ったのは、先に読んだ本で紹介されていたからだが、岩井俊二氏が解説にも書いているように、SNS時代の新しい小説の形に触れた気がした。そして,何より読後感が、村上春樹氏の『風の歌を聴け』に初めて触れた時を思い出した。この感性は何だろう・・・ 

mrboopapa.hatenablog.com

  ←承認欲求の発露p254で、著者の別作品を紹介している。

 いくつか印象に残ったところを引用して以下に

「世界が終わる前に」
p23:彼の三大日本語レパートリー「アリガトウ」「ダイジョウブ」「ゴメンネ」のうちの一つだった。

「妖精がいた夜」
p52:ああ、今日は一回も心を使わなかったな、って思って、ちょっとさみしくなるんだけど、

「あなたの国のわたし」
(p62:東横線が事故で遅れた・・・があるあるで納得・・・)

「六本木のネバーランド
p117:森さんのメールは、どこかしんみりとしていて、心の奥に自然に沁みとおっていった。

「友達なんかじゃない」
p178:その事実に力をもらえるのです。(中略)あの二人が誠実に今日も生きていることが。

「サンディエゴの38度線」

「世界一周鬼ごっこ
p210:見せたい人には、会った時に直接見せればいいから。リサちゃんから見たら古い人間だと思うけど、俺は生きたコミュニケーション重視なの」

 著者のnoteを最後に↓ これからもどんな作品を書かれるかとても楽しみだ。

note.com



{2020/10/12_16読了、記入は10/18(日)}