帯に「名付けられない人間関係を描く小説集」とあり、
発刊した講談社のサイト↓に読者投票などもあり。1位は、『妖精がいた夜』
本書を読みたいと思ったのは、先に読んだ本で紹介されていたからだが、岩井俊二氏が解説にも書いているように、SNS時代の新しい小説の形に触れた気がした。そして,何より読後感が、村上春樹氏の『風の歌を聴け』に初めて触れた時を思い出した。この感性は何だろう・・・
←承認欲求の発露p254で、著者の別作品を紹介している。
いくつか印象に残ったところを引用して以下に
「世界が終わる前に」
p23:彼の三大日本語レパートリー「アリガトウ」「ダイジョウブ」「ゴメンネ」のうちの一つだった。「妖精がいた夜」
p52:ああ、今日は一回も心を使わなかったな、って思って、ちょっとさみしくなるんだけど、「あなたの国のわたし」
(p62:東横線が事故で遅れた・・・があるあるで納得・・・)「六本木のネバーランド」
p117:森さんのメールは、どこかしんみりとしていて、心の奥に自然に沁みとおっていった。「友達なんかじゃない」
p178:その事実に力をもらえるのです。(中略)あの二人が誠実に今日も生きていることが。「サンディエゴの38度線」
「世界一周鬼ごっこ」
p210:見せたい人には、会った時に直接見せればいいから。リサちゃんから見たら古い人間だと思うけど、俺は生きたコミュニケーション重視なの」
著者のnoteを最後に↓ これからもどんな作品を書かれるかとても楽しみだ。
{2020/10/12_16読了、記入は10/18(日)}