読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

男子問題の時代? 錯綜するジェンダーと教育のポリティクス

 男の生きづらさを解きほぐそうという著者の狙いはいいと思うのですが、正直いって、少し学術論文的で、どこまで理解できたかわからないところがあります。ただ、この直前に記録した「死んでほしい」と思っているパートナーの存在への対応を考えると、なかなか解決が難しい課題。男性学のさらなる深化を望みたいと思います。

 著者の言葉で「就労を通じて社会に貢献し経済的に自立することと、家事・育児・地域活動などを通じて身近な人々の生活を手助けする活動を担うこと、その両方の機会を男女が対等に得られ、またその両方に対して男女が対等に責任をもつ、そうした社会の実現をめざすことこそが、男女双方の人権保障と生きづらさの解消につながる方向ではないだろうかp59」という点については、その通りだと思うし、そう努力してはきたと思います。 
 

出版した学文社のサイト⇒ https://www.gakubunsha.com/cgi-local/search.cgi?id=book&isbn=978-4-7620-2634-8


 備忘録的に印象に残った部分を以下メモ
◇男性の生きづらさとして語られる事例の多くは、男性が女性より弱くなったということではなく、「無理をして男性優位の体制を維持しようとすることの副作用として理解できるものである」p34
◇女性から男性に対する「仕事も家事・育児も」という期待が、少なくとも精神的に男性たちを追い詰めている側面があるのも事実であろうp56


{16/7/27-8/2読了、記入は8/7}