読書録

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『13歳からのいのちの授業』 小澤竹俊 著

13歳からの「いのちの授業」―ホスピス医が教える、どんな時でも「生きる支え」を見つけるヒント

13歳からの「いのちの授業」―ホスピス医が教える、どんな時でも「生きる支え」を見つけるヒント

小澤さんの本2冊目だが、考え方はよりよくわかる。この本を読んだ後に、23日には、24歳の男が土浦で刃物を振り回して8人殺傷、25日には岡山で18歳の少年が無関係の人をホームに突き落とす殺人、28日には仕事や介護で絶望した社長による6人心中(3人死亡)事件など相次ぎ、この本の冒頭に書かれている「いのちは大切であるということはわかっていながらも誰かを傷つけてしまう。それは、その人が「苦しんでいた」からではないでしょうか(p3)」というのが、本当にそうだと思う。前に書かれていた3つの柱について、この本では、冒頭には、「人は支えが与えられると信じられないほど強く生まれ変わることができます。支えは将来の夢であったり、自分を心から認めてくれる人との関係であったり、自分の自由のためであったりします(p5)」とわかりやすく紹介している。最近の3つの事件の報道を見ていると、「将来の夢」がいずれも奪われた苦しみに起因しているような気がする。でも「たとえ苦しくても、その苦しみから学ぶ可能性がある(p36)」というように考えていきたいものだ。この本のあとがきで、小澤さんのこうした考えの背景にはキリスト教という信仰があることがわかったが、全体としては宗教とは関係なく、諸富さんや飯田さんのスピリチュアルよりも説得性はあるように感じた。

{フォーラムから3/8借り21読了、記入は4/1}